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  八 聖会



七六 イエズスは聖霊をつかわされた



 イエズスさまが昇天されたあと、使徒たちは、イエズスさまから教えられたとおりに、エルサレムの、最後の晩餐の行われた広間で、毎日お祈りをしながら待っていました。マリアさまや、ほかのおおぜいの弟子たちもいっしょにいました。使徒たちはまた、イエズスさまを裏切って死んだイスカリオテのユダの代わりに、主のお示しを受けて、マチアを使徒として選びました。

 ご昇天ののち十日目、みなが広間で祈っている時、突然、天から激しい風の吹くような音がして家中にひびき渡り、舌の形をした炎のようなものが現れ、使徒たちのひとりひとりの上にとどまりました。するとみなは聖霊に満たされ、聖霊が語らせるままに、いろいろの国のことばで話し始めました。

 恐ろしい音がひびき渡ったのを聞いてかけつけた人々は、使徒たちが、自分たちの生まれ故郷のことばで説教をしているのを見ておどろきあきれていました。ペトロは事のわけを説明するために、立ち上がって、力強く群衆に話しかけました。

 「イスラエルの人々よ。私のことばに耳を傾けなさい。あなたがたは、ナザレトのイエズスを十字架につけて殺してしまったが、神さまは三日目に、復活させられた。今、イエズスは天に上げられて神の右に座し、そこから聖霊をつかわされたのである。あなたがたは、神が、十字架につけられたイエズスを、主として、またキリストとしてお立てになったことを、しかと知るがよい。」

 これを聞いた群衆は強く心を刺され、ペトロやほかの使徒たちに、「兄弟たちよ。私たちはどうしたらよいのでしょうか?」と尋ねました。するとペトロは、「悔い改めなさい。そして罪の赦しをいただくために、イエズス・キリストのみ名によって洗礼を受けなさい。」と教えました。ペトロのことばに従った者はみな洗礼を受けましたが、その数はおよそ三千人ほどでした。


 ロザリオ 栄えの玄義 第三玄義


 「この一連を献げて、聖霊ご降臨のことを思い、マリアさまのおん取り次ぎで、私も聖霊の賜ものがいただけるように願いましょう。」


 ご昇天後十日目、弟子たちが集まって祈っていますと、聖霊がその上にくだり、使徒たちに、聖霊の七つの賜ものをお与えになりました。そのために、この時から使徒たちは強められ照らされて、今までの臆病も忘れて、だれも恐れることなく、十字架につけられたイエズスさまのことを、すべての所であらゆる人々に教えました。

 マリアさま。どうぞ私にも、聖霊の賜ものをお願いしてください。


一 ご復活祭後五十日目、ご昇天後十日目には、聖霊降臨の大祝日が行われます。この日は、聖霊が使徒たちの上にくだられたことを記念する。教会の一番大事な大祝日の一つで、カトリック教会の創立の記念日でもあります。


 
聖霊

一 聖霊とはどういうおかたですか?

 
聖霊とは、神さまの第三のペルソナで、おん父とおん子と同じ神さまです。


二 聖霊は私たちに、どんなお恵みをくださいますか?

 
聖霊は信者ひとりひとりの心のうちにおすまいになり、信者を聖なるものとし、照らし、強め、助けて、キリストが教えられた徳を行えるように導いてくださいます。


三 聖霊が私たちにくださるお恵みを、恩恵といいます。恩恵には成聖と恩恵と助力の恩恵があります。成聖の恩恵は私たちを神さまのものとしてくださるもので、私たちを神さまの子供に、そしてやがては聖人に、天国の後継ぎにまで導いてくださるものです。成聖の恩恵は、私たちが洗礼を受けたときにいただくのですが、それからよいことをしたり、御ミサにあずかって御聖体拝領をしたりすれば、ますます強くなってゆきます。


四 成聖の恩恵がなくなるのは、どういうときですか?

 
大罪を犯せば、神さまのくださった成聖の恩恵はとりあげられます。けれども告解の秘跡で、また返していただくことができます。成聖の恩恵をもたないで天国へ行ける人は一人もありません。


五 助力の恩恵は。私たちに、よい事を行わせ、悪い事をさけるように、心を照らし強めてくださる、神さまのおん助けのお恵みです。助力の恩恵がなければ、神さまにお祈りする心も起こりませんから、いつもこのお恵みを願うことは大事です。

 助力の恩恵は、御ミサにあずかること。秘跡をいただくこと、お祈りなどによっていただくことができ、また、強くなります。


六 使徒信経第八条に「聖霊(を信ずる)」とあります。これは、「聖霊も、おん父とおん子と同じ神さまであることを信ずる」ということです。


七 聖霊よ。私をお助けください。


 
堅信の秘跡


一 イエズスさまは、私たちも使徒たちと同じように、聖霊のお恵みがいただけるように、堅信の秘跡を定めてくださいました。堅信の秘跡を授けてくださるのは、ふつうは司教さまです。堅信の秘跡は、一生に一度しか受けることはできません。また、堅信を受けるためには、少なくとも大罪のない状態でなければなりません。


二 堅信を授けるには、司教さまが、信者の頭の上に手をかざして祈り、ひたいに聖香油で、十字架をしるしながら「われ、父と子と聖霊とのみ名によりて、汝に十字架をしるし、救いの聖香油をもって、汝を堅固にす」ととなえます。


三 堅信の秘跡を受けると、どんなお恵みがいただけますか?

 堅信の秘跡を受けると、 
1成聖の恩恵がまし、 2 助力の恩恵が与えられて、信仰を固く守って、神さまのみむねにかなう生活ができるようになります。


四 堅信の秘跡を受けるまえには、よく堅信のことを勉強し、熱心に祈り、告解の秘跡を受けておきます。堅信をいただいておけば、どんなことがあっても、信仰を忘れないお恵みがいただけるのですから、どうしても受けなければなりません。


五 堅信式の間は、一心に聖霊にお祈りしなさい、もし、なにか自分の信仰を守り通すのがむずかしいような事に出会ったら「聖霊よ。私の心を強めてください」と祈りなさい。


 
三位一体


一 神さまにはいくつのペルソナがありますか?

 
神さまには父と子と聖霊の三つのペルソナがあります。そして父も子も聖霊も、みな同じ神さまです。


二 では神さまは三つあるのですか?

 
いいえ、ペルソナは三つあっても、神さまはおひとりだけです。このことを三位一体といいます。私たちの礼拝する神さまは、三位一体の神さまです。

 聖霊降臨祭のつぎの日曜日には三位一体の祝日を祝います。


三 三位一体の神さまは、私たち人間にどんなお恵みをくださいますか?

 
私たちのいただいているお恵みは、みな三位一体の神さまがくださったものです。まず、おん父は私たちを造り出してくださり、おん子は私たちを罪から救い出してくださり、聖霊は私たちを、聖なるものに、神さまのものにしてくださいました。


四 十字架のしるしをしながら、「父と子と聖霊とのみ名によりて。アーメン」ととなえるのは、三位一体の神さまを尊敬することです。そのほか、「
父と子と聖霊とは賛美されますように」とか「父と子と聖霊よ。お助けください」という短い祈りもあります。


五 栄唱は特に三位一体の神さまを賛美する祈りです (公教会祈祷文 2ページ)

 「
願わくは父と子と聖霊とに栄えあらんことを。始めにありしごとく、今も、いつも、世々に至るまで。アーメン。


六 使徒信経には、三位一体の神さまに対する信仰を、つぎのようにとなえます。

 「
われは天地の創造主、全能の父なる天主を信じ、またそのおんひとり子、イエズス・キリスト・・・・をしんじたてまつる。 - われは聖霊・・・(を信じたてまつる)。」 


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